Matsuba laboratory
Graduate School of Organic Materials Engineering
Faculty of Engineering, Yamagata University
高分子の結晶化・相分離・ゲル化プロセスなどの
「高次構造形成」について、
広い空間スケール・時間スケール
でのに着目して研究を行っています。
手法としては、顕微鏡、散乱測定、
粘弾性測定,熱測定,分光学的測定を用いています
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高分子の延伸時に観測されるシシケバブ構造について中性子散乱およびX
線散乱を用いて精密解析を行いました。モデルを作って構造を提案しました。
それらの知見を基に、延伸時の構造形成プロセスを観察しました。
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流動場での結晶化プロセスは成形加工や機能向上に欠かすことは出来ません。 そこで、さまざまな高分子に対して流動結晶化プロセスを観察しています。 ポリ乳酸やポリ乳酸コンプレックス、ポリ尿素、ポリオレフィンなど多くの高分子に対して 実験を行い、新たな制御の方法を確立しました。
高分子の側鎖部分にイオンを持つ「アイオノマー」やセルロースナノファイバーコンポジット,ポリオレフィン膜,ポリマーアロイなどの材料に対してX線散乱を中心に光散乱,FTIRなどをもちいて内部の構造を明らかにしています。 構造と機能との相関を示しています.特に,このテーマは企業との共同研究を通して,新たなものづくりに貢献しています.ポリマーアロイではフッ素系樹脂とポリアクリルなどのブレンドを用いて透明度や結晶性の制御, ポリフェニレンサルファイド系では,結晶化の制御に取り組んでいます.特に,企業の方と学生との間でしっかりと議論しながら研究を推進し,双方にメリットのある形での研究活動に取り組んでいます.
結晶性高分子はさまざまな膜として用いられています。気体分子や液体分子が
透過するときには非晶部分の役割が非常に重要です。気体透過膜や燃料電池膜などの内部構造について明らかにしています。
さらに,染色と構造の相関をX線を用いて,非常の厚みに依存して染め上がりが決まることを示しました.
わらびもちは「でんぷん」と「水」からなる,ゲルでできたお菓子です.デンプンの中のアミロペクチンの作るナノ構造に着目して,X線構造解析,中性子,その他の手法を用いてそのナノスケールの構造,構造形成プロセスの制御を行っています.
また,他にも,特にPAN繊維やメンブレンフィルタに用いられているPANゲルの研究なども行いました.
(例)わらびもち研究の成果が朝日新聞に掲載されました.
感温性粘着剤は、高分子の結晶化と密接な関連があると言われています。 粘着剤の表面構造や機能向上、特性の開発などを目的にX線散乱やレーザー顕微鏡 AFMなどを用いて、接着界面の構造や、粘着発現プロセスを観察しています。
我々のグループでは新学術領域である「水圏機能材料」のプロジェクトに入ることになりました。結晶化やゲル,燃料電池,わらび餅などの研究で得られた知見を基に新たな学術分野を開拓したいと考えています.
水圏機能材料ウェブページ